RoHS対応進んでいますか?

RoHS対応の内容

RoHS指令とは、2006年ごろから始まったEU発の環境規制で、鉛、水銀、六価ク ロム、PBB、PBDE、カドミウムの使用が制限されています。電子機器では環境負 荷の高い鉛ハンダの使用を禁止しており、家電や通信機器、照明装置などで RoHS規制に対応した無鉛ハンダへの移行が進められてきました。今後は段階 的に、医療機器や監視制御機器が規制対象に含まれ、動作の信頼性が求められる 機器でも改善が求められています。

電子機器のRoHS対応が難しい理由

RoHS指令に対応した"無鉛ハンダ"は、
  1. 融点が高く溶けにくいため、高温はんだ付けに対応した部品と設備が必要
  2. 濡れ性(流動性・密着性)が劣り、はんだ付けのミスが発生しやすくなる
  3. 膨張収縮が大きく、基板の変形を起こしやすい
  4. はんだ内に微細な空隙( ボイド) をつくりやすく、また硬くてもろいため、 はんだ割れを起こしやすい
という性質のため、切替には様々な検討が必要です。 
特に多層基板については、基板や部品の温度を高温で均一にする事、スルーホー ルなどの隙間に充分にはんだを浸透させる事が必要なため、流動性、密着性に劣 る無鉛ハンダが浸透しにくい。
これらの問題に対応するため、高温で均一に処理できるはんだ装置を導入する事 はもちろんの事、SnAgCu系、SnCu系などの適切なはんだの選択、製造工程の温度 管理の厳密化、検査の多重化が必要になります。 

新事業について

岸本工業株式会社では、配線の高密度化や部品配置の高密度化を図るための多層基板への基板実装サービスを開始しました。医療機器など幅広い領域で使用される基板実装への要望にお応えします。

鉛フリーハンダへの対応

RoHS規制に対応した”無鉛ハンダ”は、融点が高く溶けにくいため、
従来より高温で温度を安定させる設備が必要になります。
弊社、岸本工業株式会社では、セイテック社製の自動はんだ付け装置
TW-350Lを導入しました。

新しく導入した自動はんだ付け装置TW-350Lについて

5層までの多層基板のはんだ付けが可能なダブルウェーブソルダリング
装置です。